【2020年6月12日追記】山のインフラ・山小屋を支援するクラウドファンディング「#山小屋支援プロジェクト」6月30日まで募集中

年間通じて登山好きが足を運ぶ八ヶ岳をはじめ、八ヶ岳周辺は甲斐駒ヶ岳などが連なる南アルプスといった山々が集まっています。

いつもならこれからの時期は本格的な夏山シーズンを迎えて登山客が増え、山小屋も賑わう時期。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で山小屋の営業や登山も自粛を余儀なくされる状況となっています。八ヶ岳エリアだけでなく、全国的に多くの山小屋が現在も感染拡大防止のために休業や限定的な営業を行っています。

いつまで続くかわからない自粛と売り上げの激減と減らせない固定費のなかで、多くの山小屋が現在危機的状況に陥っています。

山小屋は登山の際に休憩したり宿泊できる施設ですが、実は役割はそれだけではありません。遭難救助にあたったり、登山道を整備し、維持したりする、いわば山のインフラともいえる役割を担っています。山小屋がなくなれば、そうした周辺の登山環境自体が維持できなくなってしまいます。

山小屋を支援するクラウドファンディングがスタート

こうした山小屋と登山環境の危機を受け、登山業界では支援の動きも広がっています。登山アプリ・Webサービス「YAMAP」を運営する株式会社ヤマップの動きもそのひとつ。山小屋支援プロシェクト運営協議会を発足し、日本の山小屋を支援する「#山小屋支援プロジェクト」というクラウドファンディングをスタートしています。

このプロジェクトには関東や八ヶ岳周辺、富士山などを中心に、現時点で50以上の山小屋が参加。集まった支援金を山小屋に届け、運営資金や今後の感染症予防対策に役立ててもらうというものです。

支援する山小屋を指定することができるのも特徴のひとつ。参加するなかで特にこの山小屋を助けたいというところがある人は、そこを指定して支援することができます。もちろん対象を指定せず支援することも可能。指定しない支援も各山小屋に分配されます。

プロジェクトには八ヶ岳や南アルプスの山小屋もたくさん参加。甲斐駒ヶ岳七丈小屋もそのひとつで、この小屋を運営する登山家・花谷泰広さんも声を上げています。花谷さんは登山ガイドとしての活動に加え、山を切り口にしたこの地域の活性化や、自然環境保全などさまざまな取り組みを行っています。現在休業中の七丈小屋も、6月中旬の再開を目指し、対策や準備を進めています。

すでにクラウドファンディングでは目標設定額を大きく上回る4,000万円以上の支援が集まっていますが、引き続き6月30日23時まで募集は継続中です。今は山登りに行けず寂しい思いをしている人は、クラウドファンディングで山小屋と未来の登山環境づくりを支援してはいかがでしょう。

【2020年6月12日追記】

山と渓谷社さんによる山小屋支援プロジェクトも

山雑誌などを刊行している山と渓谷社さんによるクラウドファンディング「山小屋エイド基金」も現在支援を募集中です。集まった支援金を分配先となる山小屋に均等に分配する仕組みで、こちらも八ヶ岳エリアを含む多くの山小屋が賛同し、分配先となっています。

6月12日時点で5,000万円を超える支援が集まっていますが、支援は8月13日まで受付中です。こちらも支援の選択肢に入れてみてはいかがでしょう。

【花谷泰広さんよりコメント】
甲斐駒ヶ岳七丈小屋では、定員を大幅に減らし、徹底的に密を避ける対策と感染対策を講じた上で6月中旬頃の再開を目指しています。
小屋の営業規模はかなり小さくなりますが、甲斐駒ヶ岳の登山道整備や水場・小屋・テント場の環境整備にも力を入れたいと思います。
また情報発信にも力を入れて、登山をする皆さまに役立つ情報を発信していきます。
皆さまのご支援に心から感謝申し上げます。

[#山小屋支援プロジェクト]

募集期間
2020年6月30日(火)23:00まで
募集ページ
https://readyfor.jp/projects/yamagoya

[山小屋エイド基金]

募集期間
2020年8月13日(木)23:59まで
募集ページ
https://motion-gallery.net/projects/yamagoya-aid
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