【梅雨の季節の旅のしおり 諏訪編】世界的にも貴重な絵画や国重要文化財のモダン建築など、諏訪の雨の日は大人な旅に

第1弾では蓼科編、第2弾では小淵沢編をご紹介した雨の日おすすめスポット特集。最後となる第3弾でも雨の日の八ヶ岳旅のおともに、ハチ旅・スタッフから「梅雨の季節の旅のしおり」をお届けします。

今回ご紹介するのは、諏訪湖や諏訪大社などで有名な諏訪エリア。このエリア、実はアートや芸術の世界に触れられるスポットが多く、雨の日でも大人の旅を満喫することができる場所なんです。

「子どもの心にふれる絵」武井武雄の世界
イルフ童画館

最初にご紹介するのは、イルフ童画館。「子どもの心にふれる絵」の創造を目指して、「童画」という言葉を生み出した岡谷市出身の作家、武井武雄さんの美術館です。

常設展では、武井武雄さんの童画・版画・刊本作品などを中心に展示をしています。展示内容は約2ヶ月に一度入れ替えをしており、常に新しい武井作品に出会うことができますよ。

現在の企画展は、累計発行部数900万部を超えて広く愛されている「だるまさん」シリーズの「かがくいひろしの世界展」。絵本原画や制作資料とともに、かがくいひろしさんの教員時代の貴重な映像記録や教材、資料の展示から魅力に迫ります。

また館内には、約2,000冊の絵本が置かれた図書スペース・絵本ライブラリーはらっぱや、貴重な絵本や雑貨、オリジナルグッズが並ぶミュージアムショップ、ゆっくりとくつろげる喫茶・カフェラムラムが併設しています。カフェラムラムでは、パスタやカレー、スイーツなどが楽しめますよ。

温かい世界が広がるイルフ童画館で、絵本にひたる1日を過ごしてみませんか?

[イルフ童画館]
開館時間 9:00〜18:00(入館受付=17:30)
休館日 水曜日(祝日は開館)、12月29日〜1月3日、展示替えによる臨時休館あり
入館料 一般=510円、中・高生=310円、小学生=160円(諏訪6市町村在住又は在学の小・中学生及び岡谷市在住または在学の高校生は無料で入館)
住所 長野県岡谷市中央町2-2-1
HP https://www.ilf.jp/

諏訪湖畔にてアンリ・ルソーと素朴派の画家達にふれる
ハーモ美術館

次にご紹介するのは、諏訪湖畔の緑に囲まれたハーモ美術館です。

ハーモ美術館外観

主要所蔵作品は、素朴派の第一人者として知られるアンリ・ルソー。ルソーは趣味で描く絵画いわゆる”日曜画家”といわれ、当時は酷評も多く画家として認められていない存在でした。その後ルソーの才能を最初に発見したのは画家のピカソや著述家のアポリネールなど。

生前に才能が評価されず貴重な作品の多くが損なわれ​​てしまったため、現存する作品数は極めて少なく、今では世界各地の名だたる美術館で丁重な扱いをもって展示されています。そんなルソーの作品が「ハーモ美術館」には全9点も展示されていますよ。

そのほかにも、グランマ・モーゼス、カミーユ・ボンボワをはじめ、シャガールやダリ、藤田嗣治など著名な画家達が並びます。約400点の所蔵作品は、世界的にも貴重な作品が多く、個性に富んだ特徴ある名画を鑑賞することができます。

また、アトリエをイメージした別館は、生活のなかで芸術を楽しむことをテーマに空間がデザインされているんです。現在は、アンリ・ルソーの映像を鑑賞できるお部屋となっており、ゆったりと映像を楽しみながら時間を過ごせますよ。

別館の様子

そして吹き抜けの優美な空間・ティーセントホールでは、ルオーの銅版画シリーズやシャガールの木版画シリーズ《ポエム》などが展示されています。ベーゼンドルファーのピアノが設置され、音楽会も開かれるこのホールは、ジャンルを問わない文化芸術の発信の場所でもあるんです。

ティーセントホール

建物からは富士山を眺めることができ、長野県のサンセットポイントにも選ばれるほどのロケーションを持つ「ハーモ美術館」。

併設されたカフェでのティータイムも楽しみながら、洗練された絵画達に囲まれてゆっくりとアートの世界に酔いしれる大人の休日におすすめです。

[ハーモ美術館]
開館時間 9:00〜18:00
休館日 なし(展示替え等による臨時休館日あり)
入館料 大人=1,000円、子ども(小中高生)=500円/毎週土曜日は無料(特別展は除く)
※企画展開催期間などは料金が変わることもありますのでHPをご確認ください。
住所 長野県諏訪郡下諏訪町10616-540
HP http://www.harmo-museum.jp/

『テルマエロマエII』のロケ地にもなった国指定重要文化財
片倉館

最後にご紹介するのは、片倉館です。片倉館は、明治から昭和にかけて諏訪地方の製糸産業を牽引した片倉財閥が1928年に竣工したもので、国指定重要文化財にもなっています。

窓、切妻、レリーフ、ステンドグラスなど各時代、各国の様式が巧みに採り入れられ、モダンなつくりが特徴です。会館内は見学することができ、来館記念グッズなども販売しています。

片倉館には会館と浴場の2つの建物があり、千人風呂と呼ばれる浴場は現在も温泉として利用することができます。天然温泉を豊富にたたえる大理石づくりの浴槽は100人が1度に入浴できるほどの広さ。

ステンドグラスや周囲の彫刻、装飾も楽しむことができ、多くの方に親しまれている芸術のお風呂です。
ちなみに、この建物は映画『テルマエロマエII』のロケ地にも使われているんですよ!

そして千人風呂の2階にはレトロな雰囲気の漂う休憩室と食堂も。名建築で食べる昼食は旅の思い出になりますね。

レトロモダンな片倉館と、芸術と映画の世界を味わえる温泉タイムはいかがでしょうか。

[片倉館]
開館時間 3月1日~10月31日=10:00~17:00、11月1日〜2月末日=10:00~16:30
休館日 毎月第2・第4火曜日
見学料 大人=400円、小学生=100円、小学生未満=無料
住所 長野県諏訪市湖岸通り4-1-9
HP http://www.katakurakan.or.jp/
[千人風呂]
時間 10:00〜20:00(受付=19:30)
料金 大人=750円、小人=450円 (3才以上小学生まで)
休館日 毎月第2・第4火曜日

雨の諏訪も1日楽しく!

今回も、雨の日でも楽しめる諏訪エリアのおすすめスポットを3つ紹介しました。

雨の日の諏訪で過ごす1日には、「梅雨の季節の旅のしおり」を持ってお出かけくださいね。

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