「御神渡り」7季ぶりの出現なるか⁉︎ 今年の観測初日は透明な氷が見られる良い兆候も、諏訪湖のライブ配信も

年が明けると諏訪の人たちの間で話題になりはじめるものがあります。諏訪湖で起きる神秘的な自然現象、御神渡りです。二十四節気のひとつ「小寒」の寒の入り、1月5日からは八劔神社による湖面観察もはじまり、その様子が新聞やニュースでも報道されはじめます。

500年以上に渡って息づく諏訪の自然信仰「御神渡り」とは

御神渡りとは、諏訪湖の湖面が凍結し、昼と夜の寒暖差で氷が伸縮を繰り返すうちに亀裂が入り、大きな音とともに筋を描くように氷が割れていく現象のこと。古くから諏訪神社上社の建御名方命(男神)が下社の八坂刀売命(女神)のもとへ渡った跡と信じられてきました。冬の諏訪湖の風物詩でもあり、かつては頻繁に見られていましたが、近年では気候変動の影響もあり数年に1度しか見られなくなっています。

過去の御神渡りの様子。

そんな御神渡りが最後に出現したのは2018年。諏訪湖が全面結氷すると、南の岸から北の岸へかけて氷が裂け、高さ30cmから180cmほどの氷が山脈のように盛り上がります。500年以上にわたって記録が残されており、現在も八劔神社の宮司さんがその判定を司っているのです。この判定、拝観は御渡り神事と呼ばれ、古来より八釼神社の特殊神事として諏訪市の無形民俗文化財にも指定されています。

今年も八釼神社の湖面観察がスタート

暖かい年が続き、結氷せず御神渡りも出現しない「明けの海」となることが増えている近ごろ。今年の観測開始日となった1月5日は県内でも今シーズン一番の冷え込みとなり、湖面の一部には1.5cmほどの薄氷が張っていました。大寒波や朝方に冷える日が続けば、7季ぶりの御神渡りを拝観できるかもしれません! 立春までの約1か月間の観察が楽しみですね。

冬の諏訪湖をいつでもどこでも観察できるライブ配信も!

また、そんな冬の諏訪湖の様子を見ることができる仕組みも。SBC信越放送ニュースのYouTubeチャンネルにて「諏訪湖ライブカメラ」が配信中です。このライブ配信では、下諏訪町方面からの定点カメラで日々表情を変える諏訪湖の様子をお届けしています。結氷した日の諏訪湖や、御神渡りが起こった湖面を見ることもできるかもしれません。冷え込んだ日にはぜひチェックしてみてください。

諏訪湖での鑑賞時の注意事項

なお、諏訪湖は全面凍結した場合も氷の厚さや強さにムラがあり、状態も日々変化しています。また、諏訪湖は温泉や天然ガスが湧き出ているポイントがあるため、ところどころ氷が薄くなっているため大変危険です。諏訪湖の氷の上に立ち入るのは危険ですので、乗らないように注意してください。

[御神渡り 諏訪湖ライブ配信]

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