こんにちは。スターラウンド八ヶ岳実行委員会の事務局長の跡部です。一般社団法人「星つむぎの村」の共同代表でもあり、移動式プラネタリウムを持って全国の病院や施設、震災の被災地などを訪問したり、音楽イベントやマルシェなどの会場で投影をしたりしています。

こうした活動を通して、誰の中にも星の記憶はあって、それは「夢」や「希望」や「憧れ」といった「価値あるもの」と結びついていることを確信する機会がたくさんありました。星は地球上の全生命にとっての共通の風景であり、共通の言葉である。だからこそ、「みんなで一緒に星を見る」ことが大切なのだろうと思うのです。

八ヶ岳高原にはそんなチャンスがたくさんあります。

スターラウンド八ヶ岳では、実際の夜空で皆さんに星空を楽しんでいただくことがメインです。2月でウィンターシーズンのイベントがひと段落。3月から11月はグリーンシーズンとなります。とはいえ、標高1,000mを越える八ヶ岳山麓。まだ雪の降る日もあります。夜間に長い時間野外で空を見上げることを考えれば、服装は真冬用のものが適切。油断は禁物です。

一方で星空は確実に季節の歩みを進めています。冬の夜空に君臨していたオリオン座はすっかり西に傾きました。4月に入り、オリオン座の季節はいよいよ終わりに入っています。

一方、春に入って新たな星も巡ってきます。北の空では、北極星を探す目印の星座がカシオペヤ座から北斗七星にバトンタッチ。北東の空に高く昇った北斗七星のひしゃくの先端のふたつの星をむすんだ線を5倍、西の方にのばすと北極星が見つかります。

東の空には春の星座。真っ先に空高く駆け上がったしし座のしっぽのデネボラと、おとめ座のスピカ、そして、うしかい座のアルクトゥールスをつなぐと、春の大三角です。

こうした星々をずっと見ていると、北極星を中心に星空全体が回っているのがわかります。これは、地軸を中心に地球が自転をしているからで、その地軸の方向に北極星があるからです。大きな宇宙の中、ちっぽけな地球という星の表面にへばりついて私たちの生命は存在しているのだということに気付かされます。

そんな風に、長い時間星を見るには、楽な姿勢で見ることが大切です。たとえばまだまだ寒い春先の欠かせないアイテムがブランケット。スターラウンド八ヶ岳のウィンターシーズンで貸し出しをしていたブランケットは裏が銀マットになっており、地面からの湿気を防ぎ、保温もしてくれるので重宝します。キャンプ用のグランドシートや銀マットに寝ころぶのもいいでしょう。

シートやマット以外でもキャンプ用品は星空鑑賞に大活躍してくれます。そのひとつがリクライニングのチェア。ゆったりリラックスして空を眺められるだけでなく、地面からの冷気を避けることもできます。スターラウンド八ヶ岳のストリート観望会でもリクライニングチェアを用意していますよ。コーヒーなどの温かい飲み物を用意して星空を見上げましょう。

ちょっと変わったところでは、夏の子ども用のビニールプールも便利です。空気を入れて膨らませたら中に入って寝ころぶと、ヘリに頭を乗っかりちょうどよい姿勢になるんです。水を入れるかどうかはお好みで（笑）。

ハンモックもいいですね。でも、もっと簡単にふわふわ感で星を見ることができるのがエアベッド・エアソファなどと呼ばれるもの。これは空気を入れて使うベッド、ソファで、特別な道具なしで膨らませることができます。少し風があるとより簡単に空気を入れられます。道具などが必要ない分コンパクトに持ち運べ、のんびりとスターウォッチングができます。

そして、スターラウンド八ヶ岳でぜひやってみたいと思っているのが「コタツで星見」です。これは広い野原にコタツを設置してぬくぬくと星を見ようという試み。この秋からの実現をめざして計画中です。グリーンシーズンのイベントやストリート観望会の情報は、スターラウンド八ヶ岳の公式WebサイトやFacebook、インスタグラムなどをチェックしてみてください。