中村キース・ヘリング美術館にて「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」開催中、平和と自由をテーマにした作品を展示

大自然を融和し「混沌から希望へ」というテーマをもとに創設された中村キース・ヘリング美術館。約300点のキース・ヘリングの作品を所蔵し、彼が今なお発する生命のエネルギーとメッセージを感じられる空間です。

中村キース・ヘリング美術館。

そんな中村キース・ヘリング美術館では、6月から2024年度の展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」がはじまっています。

平和と自由をテーマにした作品を数多く展示

明るく軽快な作風で知られる一方、作品の根底には社会を鋭く洞察する眼差しを持つヘリング。この展覧会では、ときにユーモラスに、ときに辛辣に社会を描写し、その行く末を大衆に問いかけ、平和と自由へのメッセージを送り続けた彼の姿を紹介しています。

Keith Haring handing out Nuclear Disarmament Posters after a No Nukes Rally ©Joseph Szkodzinski 2023

展示される作品は、1982年6月に起こった米国で史上最大規模といわれる反核デモのために制作した《核放棄のためのポスター》をはじめ、1987年10月に東京都多摩市にあるパルテノン多摩で行われたワークショップで500人の子どもたちと制作した2点の壁画《平和Ⅰ-Ⅳ》、《マイ・タウン》と5点の立体作品《サウンド・ツリー》などさまざま。

Photo by ©︎Chikako Ikegami

80年代の反戦・反核運動をアートの力で後押ししたヘリングの姿、そして大衆へ効果的にメッセージを届けるための媒体と手法を模索しながら、平和と自由をテーマとして制作された作品を中心に鑑賞することができます。

ヘリングの眼差しを通して見る世界の課題

また、本展の副題にもなっている「誰がそれを望むか」は、ヘリングが広島平和記念資料館を訪れた際に日記に残した「これが再び起こることを誰が望むだろうか? どこの誰に?」という言葉に着想を得ているそう。

今もなお世界には1万2000にのぼる核弾頭が存在し、絶え間なく戦争が続くなか、2025年には第二次世界大戦の終結から80年の節目を迎えようとしています。今回の展示は、ヘリングの眼差しを通して世界が抱える課題に向き合い、現代における「平和」や「自由」の意味について考えるきっかけになるかもしれません。2025年5月18日まで開催されていますので、ぜひ足を運んでみてください。

[Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか]

開催期間
2024年6月1日(土)〜2025年5月18日(日)
時間
9:00〜17:00(最終入館=16:30)
場所
中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢10249-7)
料金
大人=1,500円、16歳以上の学生=800円、15歳以下=無料
詳細ページ
https://2024exhibition.nakamura-haring.com/

SPOT INFORMATION

中村キース・ヘリング美術館

わずか31年という短い生涯にすべてを表現し、希望と夢を残していった1980年代のアメリカ美術を代表するアーティスト、キース・ヘリング。中村キース・ヘリング美術館は、八ヶ岳の美しい自然の中で静かに彼と向き合い、大都市ニューヨークで生まれたヘリングの芸術とそのエネルギーを感じる事が出来る美術館です。

All Keith Haring Artworks © The Keith Haring Foundation
Courtesy of Nakamura Keith Haring Collection

住所
山梨県北杜市小淵沢町10249-7
開館時間
9:00〜17:00(最終入館=16:30)
定休日
定期休館日なし
入館料
一般 1,500円 / 障がい者 600円 /16歳以上の学生 800円 / 小人(15歳以下) 無料 /
団体(20名以上) 1500円 ※要予約
詳細ページ
http://www.nakamura-haring.com

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