Wandsworth HATTIE’S DINING
一歩そこに足を踏み入れると、別世界への扉をくぐるような感覚。まばゆいほど美しいガーデンを通り抜けた先には優雅な時間が漂っていて、洋画のワンシーンに出てくるような世界観に。
そこに聴こえてきたのはBud Powellのピアノが奏でるムーディーなジャズ。そのちょっとした意外性が、空間のスパイスにもなっていた。
さっきまでここにあった日常から飛び出して、特別な場所へと旅するような、そんな場所で過ごす、わたしのひととき。
【この日にかかっていた音楽】
美しいガーデンに魅せられて
標高1,300m、長野県原村のペンションビレッジにあるWandsworth。宿泊の客室に加え、英国のアンティーク雑貨を扱うpetit boutis、ブリティッシュ・フレンチデリ&スイーツが楽しめるHATTIE’S DININGも併設しています。
今回訪れたのは、HATTIE’S DINING。「ようこそ、いらっしゃい」と最初に出迎えてくれるのは、車を降りた途端に広がる美しいガーデン。光に照らされて輝く草木、色彩豊かな花々、香り高いハーブたちに魅せられて、お店の扉を開くまでのあいだについ時間がかかってしまうんですよね。
英国調のインテリアやアンティーク雑貨たち
ガーデンを抜けて辿り着いた扉の向こうには、非日常的な空気感と、英国のカントリーサイドに住む友人の自宅に遊びに来たかのようなあたたかさが調和した空間が広がっています。
私のお気に入りは、たっぷりと太陽の光が差し込む明るいコンサバトリーの席。かわいらしいラタンチェアやテーブルランプ、壁に飾られたドライフラワー、テーブルに添えられたお花、所々に置かれている洋書やキャンドル…… この空間に居るだけで、ワクワクした気持ちが込み上げてきます。
紅茶とおやつと景色
メニューを手に取って最初に目を惹くのは、種類豊富な紅茶たち。ベーシックな「アールグレイ」や「アッサム」をはじめ、「ダージリンスーパーファイン」、アールグレイにコーンフラワー・オレンジピールをブレンドした「プリンセスグレイ」などさまざまです。そのほかにも、コーヒー豆工房「珈」の厳選豆が5種、英国でも賞を受賞したというハーブコーディアルなどもありました。
今日の私は、アッサムティーにカカオとアイリッシュウイスキーのアロマをブレンドした「アイリッシュモルト」に、英国のアフタヌーンティーの定番・スコーンをチョイス。いつもはあまり選ばないタイプのフレーバーだったけれど、あえて今までに飲んだことのない紅茶に。
しばらくすると、ふんわりと甘い香りが到着。「アイリッシュモルト」を飲んでみると、口のなかでカカオの香りが一気に広がって、香ばしくてビターで、ほんのり甘い味がしました。
淡いパープルと繊細に描かれたお花模様が上品なカップ&ソーサー、紅茶がたっぷりと入ったポット、柔らかい赤色の器に乗ったスコーン。人によってひとつひとつ食器が違って、それがどことなくその人にピッタリなセレクトだったりするのも楽しみのひとつ。行き届いた丁寧なおもてなしや、アフタヌーンティーならではの優雅さが、この時間を特別なものにしてくれます。
まるでショートトリップに来たような世界観
何回も来ているのに知らなかった味に出会えたり、いつも新鮮なこの場所。近所のはずなのにショートトリップに出かけたようなワクワク感を体験させてくれます。英国の情緒が漂うインテリアや英国の食文化を楽しめるメニューと、日常に寄り添うようなあたたかみのあるラグジュアリーさが重なり合っていて、いつもの自分や日常を忘れて、この世界観に浸れるような時間が流れていました。
WandsworthのHATTIE’S DININGは、新しい場所に旅してみたいと思ったとき、いつもと違う自分で居たいとき、優雅で特別な時間を過ごしたい気分のときに訪れてみてほしい場所です。ひとりはもちろん、ちょっと特別な日に友人とアフタヌーンティーを楽しむのもいいかもしれません。
そんな場所で、あなたにとっての「わたしのひととき」を過ごしてみませんか?
[Wandsworth Hattie’s Dining]
- 場所
- 長野県諏訪郡原村17217-1652
- 営業時間
- 11:30〜16:00
- 定休日
- 日・月・火・水曜
- HP
- https://wandsw.net/