旅を彩るアイテムのひとつ、駅弁。その土地ごとにさまざまなものがあり、名物になっています。
そんな駅弁の新名物が八ヶ岳エリアでも誕生しています。長野県・上諏訪発の駅弁「諏訪弁 ほいじゃねェ」です。この駅弁、つい先日発表されたJR東日本の「駅弁味の陣2020」で、第9代 駅弁大将軍に輝いたんですよ。
駅弁不在の上諏訪駅のために地元企業がコラボ
駅弁味の陣は、2012年から行われている駅弁のアワード。東日本の駅弁がエントリーされ、ユーザー投票によってグランプリの「駅弁大将軍」などを決めています。
この「駅弁味の陣2020」で総合評価第1位になったのが、2020年1月に誕生した「諏訪弁 ほいじゃねェ」。実は上諏訪駅は以前販売を行っていた駅弁業者さんが撤退し、長らくオリジナルの駅弁がなくなってしまっていたんです。
そんなとき、地元・上諏訪のゲストハウスの「シャンブルドットTATAMI」の女将、菊池千鶴枝さんと、上諏訪駅構内のコンビニ・NEWDAYSの担当者さんが知り合い、「諏訪の魅力を伝える弁当をつくれないか」という話をしたところから企画がスタート。旧知だった上諏訪駅前にある れすとらん割烹 いずみ屋と、諏訪発のラーメンチェーン・テンホウに声をかけ、新しい諏訪名物となる駅弁を開発したんです。
野沢菜入りギョウザ、ワカサギ、鯉など諏訪名物がぎっしり
「諏訪弁」の名前どおり、中身は諏訪の名物がぎっしり。地元の老舗漬物屋さん・松尾商店とテンホウのコラボで生まれた野沢菜入りの諏訪ギョウザをはじめ、諏訪湖名産のワカサギの唐揚げや川海老の煮付けを使った龍神おむすび、信州ポークの諏訪味噌焼き、諏訪名産のかりんの寒天など、地元名物やお店の品が詰まっています。
ほかの地方ではなかなか食べる機会のない鯉の料理も。海のない長野県の諏訪地方では、今も祝いの席などで鯉料理を食べることがあるんですよ。「諏訪弁 ほいじゃねェ」ではそんな縁起物、鯉の甘酢あんかけが楽しめます。
ちなみに、「ほいじゃねェ」というのは諏訪地方の言葉で「それじゃあね」「またね」という意味。「諏訪弁」という名前には、「諏訪のお弁当」と「諏訪の方言」というふたつの意味が込められてるんです。
また、掛け紙の文字も諏訪ならでは。「ほいじゃねェ」の文字は八剱神社の宮坂清宮司の書いたものなんです。八剱神社は諏訪大社上社と関係が深い摂社で、冬の諏訪湖に現れる「御神渡り」を認定する神事を執り行う神社としても知られています。
使われる写真も春夏秋冬に合わせて4種類用意されています。
販売は上諏訪駅のNEWDAYSなどで
味も見た目も掛け紙も、高い評価を得て「駅弁大将軍」に選ばれた「諏訪弁 ほいじゃねェ」。上諏訪駅構内のNEWDAYSのほか、前日までに予約すれば「れすとらん割烹いずみ屋」でも購入できます。
なかなか旅を楽しみづらい時期ですが、上諏訪に立ち寄ったときは、ぜひ諏訪の新名物を味わってみてください。また、地元の人も諏訪の魅力を再発見できるかもしれませんよ。
[諏訪弁 ほいじゃねェ]
- 販売場所
- JR上諏訪駅NEWDAYS
れすとらん割烹 いずみ屋(長野県諏訪市諏訪1-2-4)
※れすとらん割烹 いずみ屋は前日までの予約にて受付
※れすとらん割烹 いずみ屋の店休日はお弁当の休売 - 価格
- 1,080円
- 駅弁味の陣公式サイト
- 駅弁味の陣2020|JR東日本
https://www.ekiben-ajinojin.com/
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