八ヶ岳にあるたくさんのカフェ。ほっと一息つきたいときに、誰かとのおしゃべりに、ちょっとした空き時間に……そんなひとりひとりの「わたしのひととき」に寄り添う場所。

さあ今日はどんな時間を過ごそうか。カフェめぐり好きのハチ旅スタッフ・Masoraがご案内します。

食事と喫茶 ボンシイク

目の前に広がる大きなキッチンカウンター。

そこにはショーケースに入ったスコーンや焼き菓子、自家製のレモンシロップ、綺麗に並べられたドリッパーとコーヒー豆、色とりどりの食器が。

アメリカの40〜50年代のカントリー&ウェスタンのサウンドをベースに、どこか民謡・歌謡のエッセンスが混ざったボーカル・アルバムにも耳を澄ます。

ミュージシャンの細野晴臣がTHE WORLD SHYNESSとともに制作したこのCDは、ボンシイクに漂うレトロで穏やかでちょっと不思議な空気感を作り出していた。

そんな音楽を聴きながら、おいしい香りとおいしい音にも五感を澄ませて、ずっと見ていたくなるようなそのキッチンカウンターの向こうを眺めて……そんなひととき。

【この日にかかっていた音楽】

“古さ”と”新しさ”を兼ね備えたアメリカヤ

韮崎中央商店街のシンボルとして長年愛されているアメリカヤ。

古き良き部分と新しき良き部分を兼ね備えた複合施設として2018年に復活しました。5階建ての建物に9つのテナントブースと広いコミュニティスペースがあり、DIYライフのサポートブースや雑貨屋さんなどが入っています。

今回ご紹介するのは、そんなアメリカヤの1階にある「食事と喫茶 ボンシイク」。
外観からあふれるレトロさと植物に囲まれた重厚感のある木の扉が目を引きます。

なかに入ると、打ちっぱなしコンクリートの壁や天井、質感や木目が特徴的なウッド調のインテリア、古道具やヴィンテージ風の小物たちが……

大きなキッチンカウンターの先にある景色

平日の15:00、少し遅いランチを。この時間帯は空いているので一番気に入った席に座ることができました。
真ん中にある6人がけのテーブルに腰掛けると、そこから見えたのは大きなキッチンカウンター。

向こうから聞こえるコンコンと野菜を切る音や、ジュージューとお肉が焼ける音、料理をする姿、立ち込めてくる香り。気づいたら、そのカウンターの先でひとつひとつ丁寧につくり出されていく料理たちに目を奪われ、じーっと見入ってしまう。

この景色と香りがあれば、これがこのまま続いてもいいと思ってしまうくらい、ワクワクする時間。

心まで鮮やかに染まる、カラフルなお料理たち

さて、待っている間も楽しんでいるとあっというまに感じられたお料理たちの到着。
頼んだのはクリームソーダとナポリタン。
The喫茶店の味を楽しみたくなって、ついこの組み合わせを選んでしまいました。

ちょっと甘くて具材がゴロゴロ入った特製ナポリタン。卵を割ってとろっと流れてきた黄身に絡めるともっと濃厚な味わいに。微炭酸の甘いメロンソーダに少しずつアイスクリームを溶かしながら変化を楽しんで、それらを交互に口に運ぶ至福の時間でした。

食後に漂うコーヒーの香り

食べ終わってホッと一息ついていると、豆を挽く音といっしょにふんわりとコーヒーの香りが漂ってきました。ドリンクメニューも豊富で、コーヒーは豆の種類はもちろん本日のコーヒーだけでも浅煎り・中煎り・深煎りが揃っていて好きな焙煎度合いを選ぶことができます。

デザートメニューも、プリンやチーズケーキなど合わせて5種類ほどありました。また16時までランチメニューのオーダーができるので、おやつの時間にもお腹を空かせた私たちのような”クイシンボ”のお腹も満たしてくれますよ。

漂っていた香りといっしょに届いたのは両親が頼んだ深煎りコーヒーとコーヒーフロート。ちょっと苦味のあるコーヒーに溶けていくアイスクリームが甘さも連れてくる。

そしてひとつ気づいたこと。それは、どのテーブルにもお花が添えられていること。枝と葉っぱと、庭先から摘んで来たような小さくて可憐なお花がかわいく生けられていてあたたかい気持ちになりました。

おいしい香りとおいしい音に包まれて

大きなキッチンカウンターから感じる料理の香りや音、テーブルに添えられたお花、ナチュラルでレトロな空間、ちょっとユニークな空気感をつくり出しているHARRY HOSONO&THE WORLD SHYNESSの音楽。

おいしい香りとおいしい音に包まれながら、ずっと眺めていたくなるようなキッチンカウンターの先に思いを寄せて、待っている時間も食べている時間も楽しめるひとときでした。

お友達や家族とおしゃべりしながら過ごすのにもピッタリですが、好きな景色が見える場所に座ってひとりでじっくりとこの世界観にひたって過ごすカフェタイムにもおすすめです。

ボンシイクであなたにとっての「わたしのひととき」を過ごしてみませんか？

[ボンシイク]